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起業を考えられている方へ

起業(独立開業)を考えられている方、既に起業されている方で会計事務所・税理士事務所(以下、会計事務所等)を探されている方々に会計事務所等ついての予備知識を弊会計事務所を例にとってQ&A形式でご説明します。

問1.会計事務所と税理士事務所とはどう違うのですか?

同じと考えて良いと思います。ただ、私は、税理士事務所は税務を専門とする事務所、会計事務所は税務を含くむ広く会計全般を専門としている事務所と解し(私見です)、私は弊事務所を好んで会計事務所と称します。正式な税理士事務所の名称は、『フルネーム+税理士事務所』です。例えば、税理士日本太郎の事務所の場合だと『日本太郎税理士事務所』と呼称します。また、税理士事務所は必ずその代表者が税理士です。会計事務所はその代表者は税理士に限らず公認会計士や無資格者であることもあります。

問2.起業した場合、
(1) 日々の取引を会計帳簿に記録(記帳)し、月末又は年末にその結果を集計 用紙等にまとめなければいけないですか?
(2) (1)の処理は何時から始めたらいいですか?
(3) 営業に専念したいので(1)作業を省略した(何にもせず放っておいた)場合 どうなりますか?

(1) 起業してから廃業清算するまで、日々の取引を会計帳簿に記帳し、毎月試算表をそして年度末には決算書を作成し(財産の状態、利益・損失の把握)、これらの資料に基づいて税務申告しなければなりません。

(2)上記(1)の作業は、原則、起業の準備を開始した時から始めてください。  少なくとも領収書・レシート等は 月単位に保管しておいて下さい。

(3)上記 (1)の作業を省略した場合は、会社又は個人商店(以下、会社等という)は近い将来以下の 事態に陥るでしょう。

① 会社等の経営はどんぶり勘定の経営となり、現在のような粗利が少ない経営環境下では 早晩倒産の危機に追い込まれます。
② 資金が不足する場合、銀行等の金融機関・親類縁者等からの資金援助が必要になります。 会社の財政状態・  経営内容を示す資料が無かったら彼等を納得させる資料がなく資金調達は 失敗するでしょう。
③ 税務署に、年に1度、会社等の経営成績(所得又は欠損)等を報告(税務申告)すること になっていますが 決算書等の資料がなければ税務申告書が作成できず、脱税等の罪に問われ ることになります。 等々

問3.代表者(社長等)は会計・税務の知識・経験がありません。
また、会社等には経理担当者を採用する資金的余裕がありません。
どうしたら良いのでしょうか?

会計事務所等に上記答2(1)の業務を代行してもらうことになります。会社等が、自ら日々の取引を記帳し自ら試算表・決算書を作成しこれらに基づいて自ら税務申告するのが建前です(自主経理、自己申告)が、会社等には経理担当者がいない、経理担当者を雇う余分なお金がない、税法等専門知識を勉強する時間が無いなど建前通りに行かないのが現実です。そこで、これらの業務を会社等に代わり会計事務所等に委任し代行して貰うことになります。依頼を受けた会計事務所等は、頂くことになる顧問料と会社等の実情を勘案し、会社等に余り負担の無いような形で記帳代行等の業務を代行することになります。    ※ 間違っても、ニセ税理士には依頼しないで下さい! 税務調査時又は銀行等から融資を受ける際など後悔することになります。 また、ニセ税理士に支払う報酬も正規の税理士に支払う報酬とそんなには違わないと思います。 ※ 会計事務所等の探し方等については、別紙コラム『税理士の探し方選び方』をご参照下さい。

問4.会計事務所等が代行してくれる業務にはどのような業務がありますか?

代行する業務には、
① 記帳代行 ② 税務代理(税務申告等)・税務書類の作成・税務相談 ③ 給与計算 ④ 資金繰り表の作成 等々があります。  顧問契約の締結にあたり、依頼する業務代行の範囲について会計事務所等とよく相談して下さい。 ※ 詳しくは、別紙コラム『税理士とその業務』をご参照下さい。

問5.顧問料はどうして決まるのでしょうか?

顧問料は、会計事務所等の代表者の考え方が反映し、会計事務所それぞれ異なり、画一的ではありません。 顧問を依頼しようと考えられている会計事務所等に問い合わせてみて下さい。 顧問料の算定要素は、 ①業務代行の範囲 ②会社の規模・特異性 ③関与の度合い ④取引件数 ⑤難易度 ⑥訪問回数 ⑦利益の多寡等です。 参考までに、弊事務所の年間の『(会社等の)通常の顧問料 ※』は以下のとおりです。(目安) 年間の通常の顧問料 = 月額顧問料×12か月 + 年末調整・法定調書作成料 + 決算・申告料 (月額顧問料×1ヵ月)  (月額顧問料×5ヵ月) ※年間の『(会社等の)通常の顧問料』とは、毎月1回会社等へ訪問し、伝票整理・記帳処理し、 試算表・ 申告書等の作成・提出、年末調整・法定調書の作成等、その他税務相談に対する報酬 の総額をいいます。 なお、この通常の顧問料の中には、税務調査の立会料、給与計算、株式評価等の報酬は含ま れていません。 また、社長個人の所得税・相続税・贈与税の申告等の報酬も含まれていませ んので留意して下さい。(別途計算)

問6.起業する場合、個人の資格(個人商店)で起業した方が良いですか、法人(会社組織)を
設立し法人として起業したほうが良いですか?

何とも言えません。 考え方によります。 個人商店で起業する場合、法人(会社)で起業する場合それぞれ以下に示すように一長一短がありますので、起業に当たり会計事務所等とよく相談して下さい。

(1) 個人商店で起業した場合の長所・短所

1) 長所(メリット)

  • ① 設立が容易。 原則として、設立登記が不要。
  • ② 経理処理が法人の場合に比して簡単。 事務負担が少ない。
  • ③ 従業員が5人未満の場合、社会保険に加入する必要がない(任意加入)。
  • ④ 廃業する場合、処理が容易。  等

2) 短所(デメリット)

  • ① 事業年度が1月1日から12月31日までの1年間に定められている(暦年課税)。
  • ② 代表者に給料、退職金を支払うことができない。
  • ③ 法人の場合に比して必要経費に算入できる費用の範囲が狭い。
  • ④ 事業の譲渡、事業承継が法人の場合に比して難しい。 等

(2) 法人で起業した場合の長所・短所

1) 長所(メリット)

① 事業年度を自由に決められる。